【適職?】就職する時に失敗しがちな7つの要素【天職?】

就職しないといけないけど、どの企業がいいかなんて分からない
漠然とやりたいことはあるけど何を基準に会社を選べばいいか分からない
就職に失敗したくない…

こんな就職や転職活動に悩む方に向けた記事となっています。

記事の内容

  1. 仕事選びで失敗しがちな7つの要素を紹介します
  2. 仕事に求めるべき7つの要素を紹介します


「好きなことを仕事にできればいい」「公務員は安定していて楽だぞ」「給料の高い会社に入りなさい」なんて、誰しも一度は聞いたことがあるセリフだと思います。

しかし、果たしてこれらは本当に自分を幸せにしてくれる職業を探すのに役立つのでしょうか。好きなことを仕事にした人はみんな幸せになったのでしょうか。公務員は自分の仕事に満足しているのでしょうか。高給取りは皆プライベートが充実しているのでしょうか。

就職は人生のゴールではありません。むしろ今までの人生よりも長い道のりへのスタートラインと言っていいでしょう。仕事を選ぶ基準は人により様々ですが、なるべくなら自分で納得できる、満足な仕事につきたいですよね。

この記事では、仕事を選ぶ上で陥りガチな謝った指標の紹介と、逆に満足度の高い仕事に就くうえで重要視した方がいい要素を7つずつ紹介しています。


就職する時に失敗しがちな7つの要素

✓好きを仕事にしない

「好きなことを仕事にできれば一番いい」と言われますが、「幸せに働く」という観点からみると実はこれは間違いなことが研究で明らかになっています。

ミシガン州立大学の研究によると、働きだした直後は好きなことを仕事にした人の方が幸福度が高いのですが、1~5年の長いスパンで見ると「仕事を続けるうちに好きになるモノだ」と考えて特に好きではなかった職を選んだ人の方が幸福度も年収もキャリアも高くなったそうです。

仕事を始めると多かれ少なかれ、人間関係や客からのクレームなどのトラブルに見舞われます。その時「好きな仕事」「あこがれていた職」に就いていた場合、理想とトラブルによる苦痛のギャップの大きさに戸惑いが生まれます。

1回や2回なら「まぁこんなものだよね」で済みますが、何度もギャップが生じると「こんなはずじゃなかった」「私は本当にこの仕事が好きだったのか?」と疑念が生まれて、幸福度が下がってしまうわけです。

・好きを仕事にすると、理想と現実のギャップで幸福度が下がりやすい。
・やっていくうちに好きになった仕事は、幸福度が下がりにくい。


✓給料の多さで選ばない

給料が多くなれば、豊かな暮らしができるようになります。なんでも好きなものが買え、好きなものが食べられるでしょう。しかし、給料の多さは仕事や生活の満足度とは比例しないという研究結果が出ています。

フロリダ大学が行ったメタ分析(大量のデータを用いた分析)によると、給料が高くなっても仕事の満足度はほんの少し上がるだけでほとんど意味がない、という結論が出ています。

それは、お金で得られる幸福感は、相対的な価値で決まっている上に、人は環境に慣れる生き物だからです。例えば、給料が1万円の時に1000円の物を買うのに躊躇していた人が、100万円の給料を得られたなら1000円の物は気軽に購入することができ、幸福感が高まります。

しかし、その幸福感は1000円の物を気軽に購入するのがその人にとって当たり前になってしまった時点で幸福度は上がらなくなります。更に、給料が1000万円得られるようになっても、1000円の物を買う時の幸福度は高くなりようがないですよね。

もちろん、同じ仕事でより収入が高い方があるなら、そちらを選ぶに越したことはありませんし、年収800万円までは幸福度は微増ながらも上がり続けるため、年収を重視した職業の選択が間違いだということはありません。ただ、幸福度の高い生活を目指す場合は、年収だけを追い求めるのは費用対効果が悪い、ということを覚えておいてください。

劇作家バーナード・ショーは言いました。
「20代の頃より10倍金持ちになったと言う60代の人間を見つけるのは簡単だが、そのうちの誰もが10倍幸せになったとは言わない」

・給与が上がっても、仕事の満足度や幸福度が同じ様に上がるわけではない
・高給目当ての就職は悪くないが、幸福との費用対効果は悪い


✓業界や職種で選ばない

これから伸びる業界や自分の興味のある業種を選ぼうという話もありますが、これもまた研究によってこの考え方は間違っているという結果が出ています。

ペンシルバニア大学のデータによると、約20年かけて248人の学者、評論家、ジャーナリストを集めて3~5年後の経済や企業、政治の状況を予想させたところ、ほぼ50%の確率でしか当たらない、つまりコイントスでの結果と大差がないという驚きの結果がでました

専門家ですらこの程度なのですから、素人の我々の予想なんてまったく当てにならないわけです。特に昨今はインターネットの登場で情報の伝達速度と変化がどんどん加速していますし、そんな中で「10年後に伸びる企業」を正確に予想するのは不可能に近いでしょう。

また、自分たちの価値観の変化に関しても興味深い研究結果が出ています。ハーバード大学で行われた大規模なリサーチでは、「今後10年であなたの価値観はどこまで変わるか」「過去10年であなたの価値観はどこまで変わったか」という二つの質問を18~68歳の男女19000人以上に行ったところ、ほぼ全ての人が未来の10年に対する価値観の変化を過小評価していることが分かりました。

人は現在の自分の価値観が最も優れていると思い込み、過去に起きた様な価値観の変化はもう訪れないと決め込んでいる人が大半です。ですから、「今この職業が最高に私に合ってる!」と思っても、10年後にはその職に飽きている可能性が十分にあるわけです。

・伸びる業界の予想は専門家ですら正確に言い当てるのは不可能である。
・今の自分と未来の自分の価値観は大きく変わっている可能性が高い。


✓仕事が楽かどうかで選ばない

キツイ仕事よりも楽な仕事がしたいというのは当然の欲求です。残業150時間の超ハードワークは身体に多大なストレスを与えて体を壊してしまうため、幸福どころではありません。しかし、楽すぎる仕事もまた、あなたの幸福度を大きく下げ、時として体を蝕みます

3万人の公務員を対象としたイギリスの研究によれば、組織内の地位が最も低い人は、より地位が高く重要な仕事を行う人に比べて死亡率が2倍も高いという結果が出ています。

ストレスというと体を壊してしまう負荷、悪だというイメージがありますが、適度なストレスは仕事の満足度を高めてくれることが分かっています。程よいストレスはモチベーションと集中力を高め、脳の活性化を促し、心身の成長を助けてくれます。

組織の地位が高い人には、仕事に対する裁量権があり、ある程度どんな作業をするのかを自由にコントロールすることが可能なので、自分にかかるストレスを自分で調整することができます。しかし、地位の低い人は与えられた締め切りの中で、与えられた仕事をしなければならず、そこには自分で自由にできるスケジュールは存在しません。ストレスの量も調整ができないので、結果的に幸福度も下がってしまうわけです。

・過剰な労働も楽すぎる仕事も、幸福度は下がるし身体を壊す原因となる
・自分でコントロールできる適度なストレスは心身を豊かにする


✓性格テストで選ばない

就職サイトでは、よく性格診断や適職診断テストといったものを受けさせられますが、あの結果も当てになるモノではありません。

よく使われる「エニアグラム」は人を9つのタイプに分類する性格診断ですが、このテストの問題点は結果をいかようにも解釈できる点にあります。「信頼を求める人は安全を求めて孤独を嫌う」「平和を好む人は安定を好んで葛藤を嫌う」といった結果が出てきますが、「安全」と「安定」は非常に似通った概念であり、はっきりと区別することはできません。将来に不安を持つ人がこの結果をみれば、両方とも「自分の事だ!」と確信してしまうでしょう。解釈次第でいかようにでも捉えられるため、適職を調べるのには向きません。

もう一つよく使われる「マイヤーズ・ブリッグス(MBTI)」も同様で、こちらの問題点はテストを受けるたびに違う結果が出てしまう点にあります。2000年代に行われた実験では、テストを受けた後5週間後に再度同じテストを受けてもらうと、約半数の被験者が全く別のパーソナリティに分類されたそうです。

他にもRIASECといったテストもありますが、いずれにしても適職を言い当てたという再現性のある客観的なデータが存在していないため、自分の適職を探すための手法としては妥当ではないと言えます。

・性格テストは職業を決めるという観点では致命的な問題点が多い
・性格テストが適職を言い当てたという科学的な根拠が存在しない


✓直感で選ばない

もう何も基準にならないじゃないか!
ならいっそ、直感で選べばいいじゃないか!

と思う方も出てくると思いますが、それも間違いです。

確かに人の直感というのは侮れないもので、例えばチェスの早指しを得意とするプレイヤーたちと熟考して指すプレイヤーを比較した研究では、平均7.5秒の思考時間しかないにも関わらず、普通のチェスプレイヤーと同じ優秀な結果をおさめるなど、「直感が熟考に勝つケース」は決して珍しくありません。

しかし、直感を正しく働かせるためには、以下の条件が必要になります。

  • ルールが厳格に決まっている
  • 何度も練習するチャンスがある
  • フィードバックがすぐに得られる

当然ですが、就職や転職はこれに当てはまりません。自分の適職選びに正解のルートはなく、チャンスは1度で、正解かどうか分かるのに早くとも数カ月かかるためです。人生の行く末を直感だけで決めてしまうのはあまりにもリスクが高すぎます。

また、様々な研究において、ほとんどの人生経験においては、論理的に考える人の方が人生の満足度が高く、日常のストレスも低いとの結果がでています。直感で選んだ人は「私の選択は正しかった」と答える人が多いわりに、友人や家族からの客観的な評価が低くなる傾向があります。

・直感が有効なのは繰り返し可能なシーンだけである
・合理的、論理的に判断するほうが幸福度は高い研究結果が出ている


✓適正にあった仕事を選ばない

自分の能力にピッタリあった仕事はきっとどこかにあって、まだそれに出会っていないだけ、見つけることができれば生き生きと働ける・・・なんて考えの人もいると思います。しかし、果たして事前にピッタリの仕事を見抜くことはできるのでしょうか。

これを心理学者のフランク・シュミットとジョン・ハンターという方々が過去100年分の職業選択のリサーチを集め、IQテストやインターンシップを含めた10の手法を調べたところ、いずれの手法も就職後のパフォーマンスを測る役には立たない、という事実が分かりました。

もっとも角度が高いと評価されたワークサンプルテストでさえ、候補者の能力の29%しか説明できていないため、このテストの結果を用いて入社してもその会社で能力発揮ができない可能性は十分にあるわけです。

これは、私たちのパフォーマンスを左右する変数が多すぎて、適性判断や数回の面接程度では正確に推し量れないためです。また、企業によってそのカルチャーも違いますし、リーダーや部署が変わるだけでも大きく変動するため、そこに求められるスキルは全く異なってしまいます。

・事前に「自分にピッタリの仕事」を見抜くことはできない
・人のパフォーマンスを100%測るには適性検査や面接程度では不十分


✓結局何を基準に選べばいいの?

ここまで全て「選んではいけない」という要素を紹介してきました。今まで指標にしようとしていたものが全否定されて、いったい何を基準にすればいいんだ・・・といった声が聞こえてきそうです。

もう一度説明しておきますが、この記事では自分の人生を豊かにしてくれる、幸福度を上げてくれる、満足度を高めてくれる仕事、つまり「適職」に出会う方法の話をしています。そういった観点で見ると、上で紹介した一般的に使われている手法、観点ではいけないということです。

では、何を基準に判断すれば、適職と判断できるのでしょうか。

次からそれを説明していきます。


仕事に求めるべき7つの要素

✓場所・時間・内容の「自由」がある

仕事が楽かの項目でも話したように、ある程度自分に裁量権のある職場、つまり自分でストレスをコントロールできる職場は、1つの幸福な職場であると言えるでしょう。

数ある研究結果の中でも「自由」以上に幸せを左右する要素はないと出ています。

台湾で1380人の労働者を集めた研究では、以下の項目の自由度を調べました。

  • 作業を実行するスケジュールを好きに設定できる
  • タスクの内容を好きなように選ぶことができる
  • 収入や社内ルールに好きな意見を言える

これらの自由度が高くなればなるほど、仕事への満足度は高くなり、離職率は下がり、ストレスが大きくかかる仕事をしていてもネガティブな感情に陥りにくい傾向がありました。

また、ロンドン大学が公務員に対して行った研究では、「タバコを吸うけれど会社内の自由度が大きい」人と「タバコを吸わないけれど会社内の自由度が小さい」人は、タバコを吸わない自由度の小さい人の方が体を壊しやすく、慢性病にかかる確率も高い傾向が見られました。

最大の自由は自分で企業し、自分で会社を作る、つまり社長になることですが、もし企業で働くことを選択するのであれば、労働時間がどれくらい好きに選べるのか、仕事のペースはどこまで社員の裁量に委ねられるのかをできる範囲で入念にチェックしてください。

また、女性の場合は「場所とタイミングの自由」、男性の場合は「進め方やペースの自由」が幸福度に影響する研究結果があります。女性は在宅やリモートワークやフレックスタイムなどを採用している職場の方が幸福を感じやすく、男性は作業の締め切りや仕事をこなす順番を自分で決められる職場に幸福を感じやすいそうです。

もちろんこれは個々人によって異なりますが、いずれにせよ仕事の自由とは「あったらいいな」なんてレベルの話ではなく、仕事の幸福を決める根本的な要因となりえます。できるだけ自由度の高い職場を選ぶようにしてみてください。

・仕事の自由度の高さは幸福度、満足度、健康の全てに影響する
・自由とは「あったらいいな」ではなく「なくてはならない」基準とすべし


✓何かの「達成」を実感できる

人のモチベーションが最も高まるのは、仕事が少しでも前に進んでいる時です。

よく小さな成功体験を積み重ねようと言われます。小さな成功はモチベーションをアップさせ、物事を継続させてくれる力があるからです。人は何かを達成することにこの上ない快楽を得ます。何かを達成した実感もなく、ただひたすらに作業をこなす日々なんて、想像するだけで耐えられないでしょう。

仕事を選ぶ際にも、自分の仕事のフィードバックはどのようにして得られるのかが重要になってきます。

例えば、あなたは料理人でレストランに就職しようとしているとしましょう。厨房から客席が見えている職場であれば、あなたの作った料理を食べる客の顔が見えて、そのリアクションはダイレクトにフィードバックされます。

ですが、厨房と客席が切り離されているレストランであれば、料理を作ったとしても客の反応は見えないため、前者に比べてどうしても達成感は減ってしまいます。

どんなに楽しそうな仕事でも、自分の仕事のフィードバックを得られるのに時間がかかってしまってはモチベーションは向上しません。目指すべきゴールがはっきりしているのか、作業のフィードバックはすぐに得られるのかが仕事選びでは重要となります。

・人は達成感を得ることがモチベーションに繋がる
・仕事に対するフィードバックがすぐに得られる仕事かどうかで判断する


✓「攻撃型」か「防御型」に分けて考える

さきほど「性格テストはあてにならない」と説明しましたが、唯一役に立つ性格テストとされるのが「制御焦点」です。

人のパーソナリティを「攻撃型」と「防御型」の二つに分ける考え方で、コロンビア大学などの研究で仕事のパフォーマンスアップ効果が証明されてきました。

攻撃型は、目標を達成して得られる「利益」を目当てに働くタイプで、大きな夢を持っていて仕事を効率的に進める意思が強く、基本的にポジティブ。ただ突き詰めて考えず準備不足のままことを進めようとする難点があり、作業が上手くいかないとすぐに気落ちする傾向もあります。

防御型は、目標を「責任」の一種として捉えて競争に負けないために働くタイプで、失敗を恐れる傾向が強く、できるだけ安全な場所に身を置こうとします。最悪の事態を想定して働く傾向が強く、時間の余裕がない状況ではストレスが激増します。

攻撃型に当てはまる人は、コンサルタント、テクノロジー系、ソーシャルメディア系などの進歩や成長を実感しやすい仕事を探すと良いとされています。

防御型に当てはまる人は、事務員、技術者、経理、データアナリストなどの安心感と安定感を実感しやすい仕事を探すと良いとされています。

以下の16点のテストをして、自分が攻撃型か防御型のどちらかに属するかを検査します。

  1. どうやったら自分の目標や希望をかなえられるか、よく想像することがある。
  2. 私はたいてい、悪い出来事を避けることに意識を集中している。
  3. 私はたいてい、将来自分が成し遂げたいことに意識を集中している。
  4. どうやったら失敗を防げるのかについて、よく考える。
  5. 私は、自分の理想を最優先し、自分の希望や願い・大志を叶えようと努力するタイプだと思う。
  6. 自分の責任や役割を果たせないのではないかと、よく心配になる。
  7. 恐れている悪い出来事が自分に降りかかってくる様子を、よく想像する。
  8. 私はたいてい、人生において良い成績を上げることに意識を集中している。
  9. 職場(学校)での私は、仕事(学業)で自分の理想を叶えることを目指している。
  10. どうやったら良い成績が取れるかについて、よく考える。
  11. 将来どんな人間になりたいかについて、よく考える。
  12. 目標とする成績を取れないのではないかと、よく心配になる。
  13. こうなったらいいなと願っていることが叶う様子を、よく想像する。
  14. 職場(学校)での私は、仕事(学業)での失敗を避けることを目指している。
  15. 自分が将来そうなってしまったら嫌だと思う自分像について、よく考えることがある。
  16. 私にとっては、利益を得ることよりも、損失を避けることの方が大事だ。

それぞれの項目に以下の点数を付けます。

  1. 全く当てはまらない
  2. ほとんど当てはまらない
  3. あまり当てはまらない
  4. どちらとも言えない
  5. やや当てはまる
  6. かなり当てはまる
  7. 非常に当てはまる

攻撃型の項目は1,3,5,8,9,10,11,13 防御型の項目は2,4,6,7,12,14,15,16 です。それぞれの項目の数値を足し合わせて、合計値の高い方があなたの適したタイプにより近いと言えます。

・「攻撃型」と「防御型」に分ける制御焦点は信頼できる研究結果がある
・攻撃型は成長の実感、防御型は安定感のある仕事が向いている


✓様々な要素が「明確」

人は、自分の幸福を他人と比較することで決める生き物です。そのため、「賃金の不公平感」をことさらに嫌います。同じ仕事をやっている同僚だけ給料が高い、なんて状況を何の説明もなく納得できる人はいないでしょう。

また、自分が行うべきタスクが明確になっているかも大切ですし、会社がどんな価値観で動いているのか、自分の仕事が何の役に立つのか、自分は仕事のどこに責任を持つべきなのかがはっきり明確になっていないと、仕事へのモチベーションは下がる一方です。

南フロリダ大学のメタ分析では、タスクの不明確さは社員の慢性疲労や頭痛、胃痛の原因となることが分かっており、とりわけ「仕事で何を求められているのかがわからない」「上からの指示が一貫しない」という要素が強く悪影響を及ぼすことがわかりました。

会社に明確なビジョンがあるのか、それを実現するためのシステム化は行われているか、人事評価に明確な基準はあるのか、個人の貢献と失敗を目に見える形で判断できる仕組みとなっているのか、こういった要素を採用面接や転職エージェントなどに確認しておくのがよいでしょう。

・人間は明確でない要素や指示に強いストレスを受ける
・会社のビジョンや人事評価システムが明確かどうか面接で確かめておく


✓仕事に「多様」性がある

人間は変化に慣れる生き物です。同じ仕事ばかりを何十年も行っていては、幸福度や満足度が上がることはないでしょう。

日常の仕事でどれくらいの変化を感じられるのか、自分が持つスキルや能力を幅広く生かせるのか、仕事の内容がバラエティに富んでいるかが重要になってきます。

テキサス工科大学の約200件の先行研究をまとめたメタ分析によると、様々なスキルや能力を活かせる職場で働いた場合、仕事の満足度は、裁量権がある程度自由な職場で働いた場合と大きく変わらないという結果がでています。

また、自分の関わるプロジェクトの上流工程から下流工程までの全てに関与できるようであれば、より満足度が高まります。ただ「服を売れ」と言われるよりも、服のデザインや素材を決める企画段階から参加した服を売る方が、満足度は高いですよね。

プロジェクトの全行程に関われる仕事は少ないでしょうが、自分がどれくらい沢山の事に関われるのかは適職選びの大事なポイントの1つです。

・人は同じ仕事や単一の能力発揮しかできない仕事に飽きやすい
・上流から下流まで全ての工程に関われる仕事は満足度が高い


✓「友人」が居る

「仕事を辞めるのではなく、その場の人間関係を立ち去る」という言葉があります。

どんなに好きな仕事でも、厳しい上司や嫌味な同僚と毎日8時間も顔を合わせ続ければ、幸福度が上がるわけがありません。

アメリカのサーベイが行った500万人を対象とした研究によると、職場に3人以上の友人が居る人は、人生の満足度が96%も上がり、自分の給料への満足度は2倍になるし、最高の友人が居れば仕事へのモチベーションは7倍になるという結果が出ています。

給料の多さや仕事の楽しさに関係なく、社内に良い友人が居るだけで人生は幸福になるというわけです。困った時に助けてくれる同僚がいれば、より楽しい仕事ができるでしょう。

就職するに際しては、どれだけ自分に似た人が職場にいるかがポイントとなります。

同族嫌悪なんて言葉もありますが、人は自分に似た人を好きになりやすい「類似性効果」と呼ばれる真理現象もあります。自分と同じファッション、グッズ、キーホルダー、名前など、どんな要素でも自分と似てさえいれば好感度は高まります。

企業訪問や面接の際には、職場の社員の持ち物や服装などをチェックしておくといいでしょう。

・職場に友人が居るというだけで人生の満足度は跳ね上がる
・自分と似た人、友達になれそうな人が居るかを事前にチェックしておこう


✓社会や他人へ「貢献」できる

シカゴ大学が5万人の男女を集めて30年かけておこなった職業リサーチでは、満足度の高い仕事とは消防員、教育関係者など「他人を気遣い、他人に新たな知見を与え、他人の人生を守る要素を持つ」という結果が出ました。

反対に満足度の低い仕事はレジ打ち、工場での単純作業など、他人への貢献を実感できない職業でした。

社会や他人へ貢献を行うことで人は、「役に立つ人間なんだ」という自尊心が満たされ、親切にしたことにより他人に近くなった気分になって親密感が増し、「自分の選択で他人を幸せにできた」という自律性を満たすことができるわけです。

この世で人の役に立たない仕事なんてありません。レジ打ちも工場での単純作業も、巡り巡れば必ず誰かの役に立っています。ここで大事にするべきなのは、自分の仕事が他人の役に立っているという事実を可視化しやすいか、実感できるかどうかです。

この点では、ユーザーとのふれあいが多い仕事やクライアントと直にやり取りできる職種のほうが圧倒的に有利なのに間違いはありません。こういった「貢献」の観点も適職探しに盛り込んでみてください。

・人は他人に貢献することで自尊心、親密感、自律性を満たすことができる
・人の役に立たない仕事は無い。それを実感しやすいかどうかがポイント


✓まとめ

自分が幸せに働ける仕事「適職」を探す上で、間違った考え方と考慮すべき点を紹介してきました。

この記事は、>>科学的な適職 4021の研究データが導き出す、最高の職業の選び方 を参考に書いています。より詳しい内容や具体例、紹介した考え方を上手に使う手法が知りたい方は、是非お読みください。

この記事が適職を探す人の参考になれば幸いです⭐

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