う~ん、ゲームの基礎はできたけど物足りない。もっとダイス判定を入れたりカードを増やそう。そういえばあのゲームのこの処理が好きだからこれも入れて・・・
なんてゲームを作る時に要素を足して足してしている人、いると思います。
私もボードゲームを作り出して4年になりますが、未だに要素を足そう足そうとしてしまいがちです。
この記事は、詰め込み過ぎたゲームは受けづらい、そして単純で面白いゲームを作るのが一番難しいというお話です。
記事の内容
- 複雑なゲームは初心者を遠ざけてしまう
- でも単純で面白いゲームを作るのは難しい
- そんな単純で面白いゲームの作り方を教えます
詰め込み過ぎたゲームからは初心者が遠ざかる
ゲームを作っていると、次々に面白そうって思えるアイディアが湧いてくることがあります。
しかし、どんどんどんどんアイディアを詰め込んでいくと、それだけゲームが複雑になっていきます。
面白い要素と面白い要素を足しているんだから、より面白くなっていくだろうと思っている方もいらっしゃると思いますが、実際は逆なんです。
要素が増えてくると、それだけプレイヤーは覚えること、考えることが増えていきます。手順とルールが複雑で、たくさん覚える必要があって、たくさん考えなければ「面白い」と思えないゲーム、あなたは遊びたいでしょうか。
たった1つのお気に入りのゲームを見つけて、それが複雑だった、というならその壁を越えても楽しみにたどり着こうとするでしょうけれど、購入者にとってあなたのゲームは数十数百のゲームのうちの一つでしかないんです。
でも単純で面白いゲームを作るのは難しい
単純で面白い、つまり、ゲームの初心者に理解しやすいゲームで、それでいて面白いゲームということです。
ちょっと「単純」「複雑」と「面白い」「面白くない」で分類してみましょう。
「複雑」で「面白くない」
最悪ですね!なにもいいところがない!
ゲームシステムは複雑で覚えづらいし分かりづらいのに、理解したところでゲームが面白くないなんて!
もしかしたら、製作者は「面白さ」をしっかりデザインしていた可能性もあるんですが、複雑すぎて面白い部分までたどり着けなかった場合にこんな評価を受ける可能性があります。
「単純」で「面白くない」
これは単純すぎて面白くないということも言えますね。
「じゃんけん」は単純なゲームで読み合いもありますですが、3時間遊べるかと言われるとちょっと難しい。
ルールはすぐに覚えれたけど、底が浅すぎたりして楽しめないゲームという感じですね。
「複雑」で「面白い」
いわゆる「重いゲーム」「重ゲー」なんて呼ばれるゲームはこのタイプが多いですね。
プレイ時間がかかるという意味ですが、時間がかかる分、様々な要素が上手に絡み合っていて、ルールを覚えて組み合わせを考えていくと無限大に面白さが広がっていきます。
初心者にはとっつきづらかったり、経験者との実力差が明確に出て埋めるために多量の経験が必要な場合が多く、やはり初心者は遠ざかってしまうことが多いです。入口が狭い。
「単純」で「面白い」
初心者でもとっつきやすく、少ない要素が上手く絡み合って面白いデザインになっているケースです。
覚えることや考えることが少ない(もしくは簡単)なのに、プレイヤーの思考は複雑なゲームと同じくらい深くなりつつも、遊び続けられるゲームというわけです。最強ですね。
初心者に理解しやすいゲームをデザインするためには、なるべく要素の少ないシンプルな設計にする必要があります。その上でしっかりとした「面白さ」を出さないといけないため、それはとても、プロでも難しいと言われています。
単純で面白いゲームの作り方
我流ですが、単純で面白いゲームを作る手法をお教えします。
まずはゲームのコンセプトを1つ柱として決めます。初めてゲームを作る方は、今までプレイしたゲームで一番面白かった!と思えるシーンを思い出して、それをコンセプトにすると良いでしょう。
そして、コンセプトに対して思い付く限りアイディアを足していきます。そうです。あえてめちゃくちゃ複雑にしていきます。
満足いくまで足したら、今度はそこから要素をどんどん引いていきます。
引くのは、自分の考えたゲームを成立させるのに必須ではないと感じるものからです。必須のものでどちらかが残ればいいという場合は、自分の好きな方を残します。
引いて引いて引いて、そしてこれ以上無くしてしまうとコンセプトが崩れてしまう、ゲームが成り立たないとなるところまで引くことができれば、それがゲームの柱となります。
その状態で「面白くない」と感じる場合は、もう一度別のゲームを考えましょう。
もし、「もうちょっとで面白くなる」と手ごたえを感じれたのなら、ちょっとだけ要素を足しましょう。お料理に隠し味をほんのちょっぴり入れる感じです。
これで、「単純」で「面白い」ゲームを作ることができます。
ゲームの作り方に関しては、別途記事も書いているので、そちらも参考にしてみてください。
終わりに
単純で面白いゲーム、言葉で言い表すのは簡単ですが、実際に作ろうとすると本当に難しいです。
なにより「面白い」とは?という部分に自問自答することが多くなるかと思います。
面白さに関しては、以下の記事を参考してみてください。
この記事が一人でも多くのボードゲーム製作者の方の手助けになれば幸いです⭐
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