ゲームを作る時に、「何となくこれが面白そうだから」と作っている人、いると思います。
この記事では、ゲームの面白さを感じるメカニズム、本能の刺激に関してお話します。
記事の内容
- 面白さと本能の関係
- ゲームで満たされる欲求
- ボードゲームでどうやって満たすか
ボードゲームでもデジタルゲームでも、人を対象にするエンターテイメントを作る上で「何を持って人は面白いと感じるか」を知り、考えることはとても大事なことだと私は思います。
今まで「なんとなく面白い」と感じていたものを、分解して深く考えることは、より面白いゲームを生み出すための強力なヒントになります。
面白さとは本能を刺激すること
人は「動物」であり、動物は「本能」を持っています。
本能とはつまり、「生物の根源的な欲求」です。よく三大欲求なんていわれるアレです。
欲求が満たされると、人は満足感、幸福感を得ることができ、ゲームで面白いと感じる時も、同じように満足感や幸福感を感じています。
本能である欲求を刺激され、それが満たされる時に人は「面白い」と感じるわけです。
ゲーム的な欲求の種類
人の欲求は細かく分けると70種類くらいあると言われています。
その中でも、ゲームでよくターゲットにされる欲求をピックアップしてみました。
- 敵を倒す(狩猟
- モノを集める(収集
- 成長を実感する(達成
- 人をコントロールする(支配
- 隠されたものを見つける(探索、発見
- 建物や施設を作り上げる(建築、構築
- 知らない言葉や事象を知る(知識
よくゲームをプレイする方は、ピンとくるものがある人は多いと思います。
最近流行のスマホゲームは、成長の実感やモノを集めるところがターゲットになっていますし、PUBGをはじめとしたサバイバルゲームでは、敵を倒す部分が強くフォーカスされていますね。
ボードゲームで刺激できる欲求
では、ボードゲームを作る上で刺激できる欲求はどれがあてはまるでしょう。
答えは「全て」です。全てを満たせるゲームを作るのは難しいでしょうが、どれかを満たすゲームは既存のゲームに全て入っています。
例えば、カタンではモノを集めたり(素材集め)、建築したり(道と建物の建築)、成長の実感も味わえると言えます(街にした時の排出量の変化)。
デジタルでもアナログでも、基本的にゲームが提供している刺激は大きく変わりません。
デジタルゲームを分解して、アナログゲームに面白さを落とし込むことも十分可能です。
ゲームデザインは本能の刺激を意識する
ボードゲームでもデジタルゲームでも、人が「〇〇したい」と思えることを自然に配置してあげることで面白くなります。
ポイントは「自然に配置する」という点です。あまりにもあからさまだとプレイヤーは興ざめしちゃいますからね。
自然に配置するというのは、ボードゲーム的には世界観に溶け込ませるとも言えます。
ちゃんとしたバックストーリーを用意して、プレイヤーの立場を明確にして、行動の理由付けを行ってあげることで、自然と「敵を倒さなきゃ!」「このトークンを集めなきゃ!」と思わせ行動させることで本能的な欲求を刺激し、結果「面白い!」と思わせるということです。
終わりに
他にも、繰り返し遊びたくなる理由として「ここをこうすればより良いのでは?」という試行錯誤を誘発させるといった仕組み作りもとても重要になってきますが、今回はここまで。
人の行動の原理には必ず「欲求」があります。それをしっかりと意識してみてください。
この記事がこれからゲーム作りを始める人たちの力になれば幸いです⭐
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