繰り返し遊んでもらえるゲームを作る方法

ボードゲームを作ったけど、遊んでもらえるかな
どうせなら1回だけじゃなくて何回も遊んでもらいたいな

せっかく作ったのですから、繰り返し楽しんでもらいたいですよね。

今回は、繰り返し遊んでもらえるゲームはどんな要素を持つゲームなのかを解説します。

記事の内容

  1. 繰り返し遊んでもらえるゲームとはどんな要素を持っているのか
  2. シンプルで簡単な問題を用意すると良い
  3. 全てを説明すると台無しになる

繰り返し遊ぶゲームとは

人がボードゲームをやっていて、「喜ぶ」シーンとはどんなところでしょうか。

ゲームに勝った時、他人を出し抜けた時、うまくカードを全部使いきれた時、色んなシーンが浮かぶと思います。

これらは全て「仮説を立てて試行し、その仮説が正解だった」時と言えます。

ゲームに勝つ方法の仮説を自分なりに考えて、そのための手段を考えて試して、そして最終的に勝てた。こんな体験をした時、何だか分からないけど偶然買った!なんて時よりも数倍気分が良いですよね。

人は仮説→試行→成功というプロセスに喜びを感じる存在です。これは本能といってもいいくらいに人に根付いている快楽の1つです。成功体験とも言えますね。

そんな喜びを何度も感じさせてくれるなら、思わず繰り返し遊んでしまいますよね。つまり、仮説→試行→成功を様々なパターンで何度も実践できるゲームが繰り返し遊ばれるゲームということです。

では、そんなゲームを作るにはどうすればいいのでしょうか。


簡単でシンプルな問題を用意する

1+1=?

上の計算式をみたほとんどの人の頭の中には「2」という数字が浮かんだと思います。誰も計算してくださいなんて一言も言っていなかったのに。これが繰り返し遊んでもらえるゲームのヒントです。

どういうこと?と聞こえてきそうなので、さらに次の式を見てください。

34×6=?   65535÷21=?

左側の式は、ちょっと詰まりながらも答えが出せそうな、いい難易度だと感じたのではないでしょうか。逆に、右側の方はもう見た瞬間に計算するのを諦めたなんて人も多いと思います。誰も計算してくださいなんて一言も言ってないのに。

この3つの計算式から、どうやら人は同じ計算問題であっても、誰でも解こうとしてしまう問題と、誰も解こうともしない問題がある、ということが分かりました。

コレは、「人はシンプルで簡単な問題が目の前に出てくるとつい解きたくなる」という性質を持っていることを物語っています。

例えばカードゲームにこの性質を応用するとこうなります。

  1. 手札に「このカードを捨てると効果を発揮する」というカードAがある
  2. 手元に「このカードを使うと手札を1枚捨てなければならない」というカードBがある
  3. カードBを使って、捨てるカードとしてカードAを捨てるというコンボを思い付く

別にルールブックにこのコンボが載っていなかったとしても、プレイヤーはコンボを組み上げて遊んでくれるでしょう。

これも立派な仮説→検証→成功です。瞬間的にそれらが成立しているわけですね。

シンプルで簡単にとける問題を複数(できれば無数に)用意する、というのが、繰り返し遊んでもらえるゲームを作るための答えの1つです。

シンプルで簡単であればあるほど、人は仮説を立てやすくなり、試行錯誤をしてくれるようになります。逆にあまりにも難解なものは、仮説を立てることすらしてくれないでしょう。


答えは明かさない

先の項で、人はシンプルで簡単にとける問題を自然と解いてしまうもの、ということを説明しました。

では、次の計算式を見た時、あなたはどう感じるでしょうか。

2+3=5    2+3=?

先ほどの「1+1=?」を見た時に比べて、喜びが少なくありませんでしたか?計算問題としては同じ難易度なのに、答えを先に知ってしまうと、ピクリとも感情が動かなかったと思います。

これは自分で仮説を立てるという部分が完全に欠落して、ただ答えを当てはめているからです。仮説→試行→成功が喜びを感じるのに、「成功」の部分だけが抜き出されてしまった状態ですね。先ほどのカードゲームの例でいうなら、コンボがマニュアルに書いてある状態です。

ここで伝えたいのは、「説明しすぎることでプレイヤーの楽しみを奪ってはいけない」ということです。

例えデザイナーが狙って用意し、システムとしてそれが最適なものであるとプレイヤーが理解していたとしても、誰にも説明されずに自分の力で見つけた(と錯覚した)体験は、そのプレイヤーだけのものであり、それが面白さ、楽しさの根源に繋がっています

いくらたくさんのシンプルで簡単な問題を用意していても、その答えを全てプレイヤーが見てしまっていたのなら、その問題の答えはもうプレイヤーが導き出した物ではなくなり、ゲームはただ当てはめるだけの作業へとなり果ててしまいます。

たくさんの簡単な問題を用意する、そしてその答えを明かさず、プレイヤーが自力で解いたのだと思わせること。これが繰り返し遊んでもらえるゲームです。


まとめ

繰り返し遊んでもらえるゲームとは、プレイヤーの仮説→試行→成功を何度も誘発するようなゲームであり、そのためにはシンプルで簡単な問題を、答えを明かすこと無く沢山用意する必要がある。

もちろん、ゲームに必要な要素はこれだけではありません。数多のゲームから自分のゲームを手に取ってもらわなければ、繰り返し遊ぶ以前の問題でしょう。

あくまでゲームデザインの1つとして、参考にしてもらえればと思います。

こちらの記事は、>>「ついやってしまう」体験のつくりかた を参考にさせて貰っています。ゲームデザイナーの方はぜひ読んでみてください。デジタルゲームのお話ですが、アナログゲームにも参考になる考え方が沢山載っています。


この記事が1人でも多くのゲームデザイナーの参考になれば幸いです⭐

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