ボードゲームを作る時に意識すること=デジタルゲームとの差別化

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こんなシステム面白そう!こんな処理もあったらいいな!

あれ?でもこれデジタルゲームでやる方が向てるんじゃ・・・?

これは私がボードゲーム、アナログゲームを作るためのアイディアを出している時によく頭をよぎる疑念です。

アナログゲームをたしなむ一方で、デジタルゲームもそれ以上に遊ぶ私にとって、デジタルでやった方がいい処理をアナログゲームで作るということには一種の抵抗があります。

今回の記事は、アナログゲームとデジタルゲームのそれぞれの利点と、そこから見えてくる作るべきゲームモデルとはどんなものなのかをまとめています。

記事の内容

  1. アナログゲームとデジタルゲームの違い
  2. デジタルゲームのメリット
  3. アナログゲームのメリット
  4. それぞれのメリットと市場から考える「作るべきゲームモデル」


アナログゲームとデジタルゲームの違い

アナログゲームとは、電源を使わない人が処理するゲームの事。

デジタルゲームとは、電源を使用したコンピュータ処理されるゲームの事。

どちらも同じゲームですが、それぞれ明確に向き不向きが存在します。

デジタルゲームで流行ったものをそのままアナログゲーム化することは難しいでしょうし、アナログゲームで流行ったものをそのままデジタルゲーム化しても同じ面白さが得られるわけではありません。

では、それぞれどんな利点があるのかを改めてまとめてみましょう。


アナログゲームの利点

対面やボード上に人が実在する

「同じ空間を共有している」といっても良いかもしれません。

目の前に対戦相手、または協力相手が居て、自分と同じボード上で遊んでいるという感覚。

デジタルだとそれをキャラクターやアバターが代行しますが、やはりリアルな「人」が居るインパクトはデジタルには無いものがあります。

「触る」感触がある

これはVRでボードゲームをやって改めて強く感じたことですが、コンポーネントを触る感触というのはかなり重要です。

サイコロ1つ振るにしても、デジタルでポンとランダムな数値が出るのと、実際にサイコロを手にして転がすのでは、感じられる楽しさが全く違ってきます。

デジタルではランダムな数値を「結果」としてだけとらえがちですが、アナログではその過程を楽しむことができるんです。

コレクションする実感がある

SNSでは多くの人が、自宅に置いてあるコレクション棚を写真で上げたり、イベント帰りに戦利品を映した写真をアップしたりしています。

アナログゲームは遊ぶだけでなく、魅力的なパッケージを並べて飾るといった、所有欲を満たせるところも魅力の1つです。

もちろん、デジタルゲームのパッケージコレクションをする方もいらっしゃいますが、箱を開けたらすぐに遊べる「実用品」である、というのが、デジタルのパッケージよりも一歩勝っている点です。


デジタルゲームの利点

複雑な処理を素早く実行できる

複雑な計算や、面倒なステータスの管理などを一瞬で行えるのが魅力です。

RPGでレベルが上がったら力、素早さ、体力、魔力などのステータスがそれぞれランダムに上がって~~といったことをアナログでやろうとすると時間がかかりすぎます。

もちろん、その時間のかかる過程を楽しめるのがアナログゲームの魅力ですが、その先にある「結果を得た後の次なる遊び」へとすぐに移行できるのは、デジタル処理ならではの魅力です。

遠方の人と手間なく遊ぶことができる

昨今はインターネットが普及したおかげで、日本中、世界中の人たちと気軽に繋がることができます。

デジタルゲームでもネット対応はもはや当たり前、STEAMではネット非対応のソフトでもSTEAMクライアントがネットワークシステムを補助してインターネット協力プレイができるシステムも出てきました。

アナログゲームは目の前にいる人としか遊べないのに対して、デジタルゲームは世界中の人が遊び相手になってくれます。

場所を取らない

デジタルゲームは電子媒体なので、物理的な制限が一切ありません。

10万個のソフトを持っていても、それはPCやゲーム本体の中だったり、クラウドなどのサーバー上に保存されるため、生活空間がゲームソフトで圧迫される!なんてことがないわけです。

保存しているサーバーでは検索機能がついていることも当たり前になっているので、あのゲームを遊びたい!となった時にすぐに見つけて遊べるのもメリットの1つでしょう。


それぞれのメリットと市場から考える「作るべきゲームモデル」

アナログゲームとデジタルゲームの利点を並べることで、見えてくるものがあります。

それは、現在のボードゲーム市場の流行りと、アナログゲームの利点が一致しているという点です。

昨今、ボードゲーム市場では「長時間プレイする重いゲーム」の人気が薄くなってきており、逆に「短時間で気軽に遊べる軽いゲーム」の人気が上がってきてる傾向にあるといいます。

これは、従来の長年ボードゲームを楽しんできたヘビーユーザーよりも、ここ数年でボードゲームの面白さを知って遊び始めたライトユーザーの数が増えてきているということも影響しているかと思いますが、ゲームそれぞれの向き不向きに合致した需要なのかなと考えています。

処理が複雑で重厚な世界観を持っていて長時間かけて楽しむ遊びをデジタルゲームに、逆に手軽に遊べて簡単にルールが理解できる遊びをアナログゲームに求めるユーザーが、アナログゲーム業界へと足を運びだしているのではないかということです。

これは、ボードゲームの製作をする側にとってとても重要な情報です。

趣味で作るといっても、やはり原価はかかりますし、売れたり人気が出てくれる方がうれしいに決まっています。

なれば、デジタルゲームではできないアナログゲームならではの遊びとは何なのか、イベント参加者や購買者が求めているのはどんなゲームなのかを理解することは必要不可欠です。

買い手側の事は考えず、自分の好きなゲームを作っている人にとっても、どんな層に対して宣伝、アピールをすべきなのかを考えるための重要な情報になってきます。

宣伝に関する重要性は、以下の記事で触れていますので参考にしてください。


終わりに

結論としては、アナログゲームの特性として軽いゲームが向いているし、市場の売れ筋もその方向なので軽いゲームを作った方がいい、重いゲームを作る際は市場に反することを意識しつつ、重いゲームを求める層に対して宣伝すべし、です

もちろん、これは現状をみて私が感じたことをまとめただけなので、重いゲームがめちゃくちゃ流行る未来もあるでしょう。

あくまで1つの参考として、捉えていただければと思います。

この記事を読んで「ボードゲーム作ってみたい!」と思った方は、以下の記事が参考になると思います。


この記事がボードゲーム作りを始める方の助けになれば幸いです⭐

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