イベントでゲームを買う時も売る時も、値段で迷う方はとても多いと思います。
この記事では、自作のボードゲーム、同人のアナログゲームはどのくらいの値段が相場と認識されているのか、いくらで販売するのが良いのかを検証、考察していきます。
記事の内容
- ゲームマーケットHPに登録されているゲームの価格帯の調査
- 直近500個のボードゲームの値段の比率
- 適切な販売価格の考察
私もゲームマーケットに参加して4年目、400個以上会場で販売してきました。
そんな私の価値観も交えながら考察していきます。
ゲームマーケットから調べる相場
2020/8/16現在、ゲームマーケットの公式ホームページには、6754個ものゲームが登録されています。
頒布された値段も記載されており、相場を調べるのにとても効果的な資料になると考えました。
価格帯ごとに分けた結果が以下のグラフになります。
1000~2000円台のゲームが最も多く、2500件以上、全体の4割に近い数が登録さていることが分かります。
次いで1000円以下が1850件と3割弱、2000~3000円が1360件と2割程度の割合を占めていることがわかりました。
3000円以上のゲームは全体の15%程度なので、3000円を超えてるとゲームマーケットの相場からは少々高いと見られそうです。
ゲームマーケットでは、2000円前後のボードゲームが中心に扱われているということが言えそうです。
売れやすい価格帯とは
次に、直近で登録された500件のゲームの価格を調べてみました。
その中から5件以上登録されている価格を抽出してグラフ化したものが以下になります。
2000円のゲームが他の価格帯の2倍近い差を付けて圧倒的に多いことが分かります。
他の価格帯の登録数は2500円、1500円、1000円、3000円の順になっています。
2000円が人気というのは、全ゲームの集計結果とも一致していますね。
2000円となる理由としては、千円札2枚という支払いの手軽さと、コンポーネント、ルールの複雑さに対して最も設定しやすい価格なのだと思います。
購入者側にとっては、ある程度完成度の高いゲームを求める一方で、プレイしたことがないゲームがほとんどでしょうから、2000円を超えてしまうとどうしても一考してしまうと思います。
実際に2000円の価格で自作のアナログゲームを販売していましたが、ほとんど吟味されずに購入していってくれる方が結構な数いらっしゃいました。
そして、その「ある程度完成度の高いゲーム」を作ろうとすると、販売価格1000円だとイラスト代金やコンポーネント料だけで原価割れしてしまう可能が高いため、販売する側としても難しいのだと思います。
これらの落としどころとして、今の主流は「2000円のゲーム」が売れ筋になっていると考えます。
適切な値段とは
主流は2000円のゲームと結論を出しましたが、どんなゲームでも2000円で出せるわけではありません。
販売するときは、必ず原価、輸送料、イベント参加費、交通費など、かかる経費をしっかりと確認して、販売側が損をしないような値段に設定することをオススメします。
赤字ばかりになってしまうと活動が続けられなくなる可能性が高いですし、何より売上が出るというのは1つのモチベーションに繋がります。
この辺りは、以下の記事で細かく触れていますので、迷った際は参考にしてください。
終わりに
直近500件の登録されたゲームの全ての値段配分グラフも参考用に貼っておきます。
少数ではありますが、500円刻みからずれているものも存在し、10000円を超えるものもあります。
商品の価格とは、需要と供給により変動します。
特徴的なコンポーネントな上に独創性豊かな面白いルールのゲームであれば、多少値が張っても欲しがる人は大勢いますし、逆に人を引き付けない見た目でルールも既存のゲームと似たり寄ったりなら、どんなに安くても欲しがる人は少ないでしょう。
売り手の設定する価格はその商品に対する自信であるとも言えます。
この記事で提示した価格帯ではどんなコンポーネント、どんなゲームが登録されているかを調査してみるのも面白そうですね。
この記事が多くのボードゲームファンの方々の為になれば幸いです。
自作されたボードゲームの相場っていくらくらいなんだろう
自分で作ったらいくらだと売れやすいんだろう
結局同人のボードゲームの値段はいくらが適切なんだろう